真夜中の一善



今、全力で車を押してきました。

・・・ともんもです。


最近、というかいつまでたっても忙しい毎日。とくにここ3日間は寝る間も惜しんで仕事に励むため、データを家に持ち帰って作業している。

今日だってこのまま寝る事はできない。

睡魔との戦いにも限界を感じ、「散歩がてらコンビニへでも」となんとなく家を出た時の出来事。



歩くこと3分、近くのアパートの入り口付近で知らないカップルが話している。
見せつけやがってと心の中で舌打ちをしつつも、「こんばんは」と一声かけて一旦は通り過ぎた。

すると、後ろのほうで何度もキーを回す音が聞こえてくる。だが、エンジン音は聞こえない。

どうやら車が故障してしまったらしい。

車のトラブルには嫌という程遭遇しているので、バッテリーがあがっているくらいなら手伝ってやろうと声をかけた。

だが話を聞くと、バッテリーがあがっているというわけではなく、自分にはよくわからないが「なんとか」というシステムがイカレてしまったとの事。
店で部品を買う以外直す方法がないらしいが、車の位置があきらかに「他の人、このアパートには入れさせません」なポイントだったため、このまま朝を待つというわけにもいかないらしい。

幸い、あと50mも動けば駐車場だったので頑張って押してみる事にした。

まあ、これも乗りかかった船。いや車か。

彼女はモチロン運転席、彼氏と自分は後ろから渾身の力を込めて車を押す。
ゴールはすぐそこ。たかだか車一台、さっさと終わらせて眠気覚ましのレッドブルを飲もう。

・・・。

・・動かない。


見ればアパートの入り口が微妙な上り坂になっているではないか。
普段であればまったく気にならない傾斜、まったくもって自然の力は恐ろしい。

てゆーかこの車デカ過ぎる。車両保険はいったいいくらかかるのよ。

少し後悔してしまったのは言うまでもない。


とりあえず2人では動かす事は不可能という結論に落ち着き、「知り合いに電話してみます」との事だったので、自分は一旦目的のコンビニへ向かう事にした。

コンビニへ着くと、たまたま店内に清掃業者が入っているらしく、店員2人がコンビニの外で談笑していた。

まぁうまいこと男2人。

ここまできてほっとくのもなんなので、店員に事情を説明し、一人だけ手伝いに来てもらう事になった。

何度も言うが、これも乗りかかった船。もとい、車。

これで準備は整った。3人ならばいけるだろう。
動くには動く。

・・が、重い。

50mがこんなに長く感じたのは久しぶりだ。こんな肌寒い夜なのに、体の中は沸々と煮えたぎっている。

3人とも息をゼェゼェと切らしながら、どうにか駐車場に入れる事ができた。

この期に及んでバックでの駐車をし始めた時には、さすがに「空気読んで」と叫んだ。

心の中で。


「手伝ってもらってなんとかなったからいいよ、ごめんね」と友達に電話している彼は、まるでマラソンを終えたばかりのランナーのようにヘトヘトだった。


お金を包んで渡そうとしてくれたが、ここで貰っちゃ男がすたる。
貰っておけばいいのに。

「一つ良い事をした」という満足感だけで良しとしておこう。
結果的に眠気も覚ます事ができたし。

ただ、眠気覚ましのために購入したレッドブルは、疲労回復のために消費する事となってしまった。


真夜中の一膳。

明日はきっと、良い事あるさ。


以上。

2 件のコメント:

  1. いいことある(>_<)★
    いい人すぎる行動に心がほっこり♪
    心もイケメン!(笑)

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  2. to Lee

    もっと言って☆
    感謝されなきゃ良い事しないけどね、
    自己満足万歳♪

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