FUNNY GAMES U.S.

どーも、ともんもです。

久しぶり映画評論、今回の映画は「ファニーゲーム U.S.A」。



『ファニーゲーム U.S.A.』(Funny Games U.S.)は、2007年に製作され、2008年に公開されたサスペンス・ホラー映画。PG-12指定。
1997年(日本では2001年)に公開されて、賛否両論の話題を呼んだ『ファニーゲーム』のハリウッド・リメイク。監督・脚本もオリジナルと同じくミヒャエル・ハネケが担当。撮影はロングアイランドで行われた。(wiki)





2001年のオリジナルはまったく知らなかったが、公開されてすぐ映画館を途中退席する人が続出するほどの問題作だったらしい。
他の人のブログなどを見ると、ストーリーというか、カットや台詞、動きまですべてオリジナルと同じで、役者のみが変更されて公開されたのが本作らしい。

普段ホラーやグロテスクな映画には一切手を出さない自分も、今回ばかりは予告編に触発されて借りてしまった。


サスペンス・ホラーという設定のわりに、不思議な事に暴力やグロテスクな部分の描写はまったくない。
前半にビンタが一つ映ったくらいか。

自分のように「注射針を刺す画面」だけで気分が悪くなるような人間も最後まで目をそらさずに見れるだろう。


ではなぜ、わざわざこの映画について語るのか。


「衝撃だったから」という以外にない。
世の中で一番怖いのは、頭のいい異常者なのだと思い知らされる。

そして、あまりにも「現実的」すぎる内容だった。

これはやろうと思えば誰にだってできる、誰にやられてもおかしくない話だ。
これに触発されて同じ事をやろうとする人間が現れるんじゃないかと心配になる。



とりあえず知っておいて欲しいのは、見ると後悔するという事だけ。
自分ももちろん後悔した。「なぜ見てしまったんだ・・」と心から思う。

それほど、ある意味では素晴らしい映画だったと言える。


特に俳優陣の演技力といったら、もう素晴らしすぎるぐらいだ。
その中でも、子役の表情の作り方は天才としか言いようがない。

普通子供が恐怖で泣く設定の場合、声を上げてわんわん泣くか鼻水たらしてぐずぐず泣くかに分かれると思うが、この子役(デヴォン・ギアハート)の場合は一味違う。
「どうしようもない絶望に直面した」という感情が表情だけでもの凄い伝わってくる。

「絶望」。

これこそ、この映画を表現する上では一番適切な言葉な気がする。

にもかかわらず、非現実的な話ではなく、
日々の生活の中で突然巻き込まれ得る話。


現実的で絶望的な、どうしようもない映画。


そんな話の中にも一カ所だけ、犯人が人間を超越した能力を発揮する場面がある。

なんと自分に都合の悪い出来事が起こったときに、その映画自体を一時停止して、さらに巻き戻しまでかけるという、あからさまな反則技。
そこだけは、正直苦笑いしてしまうような場面だが、「絶望」という表現はより一層深まることになる。


最後に大どんでん返し。
そんなものはない。


The サディスティック。


みんな後悔すればいい。
見て絶望すればいい。


以上。





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